みゃーくふつ➀ by Tomoco

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みゃーく・ふつ=宮古のことば。これを語らずに私の宮古島滞在はない。

そもそも、なぜ宮古島のことばに興味を持っていたのか。

1.宮古島のことばには初めて出会うけれど、沖縄本島で出会っていたことばたちからの類推。そもそも方言ではなく、もはや違う言葉。でも、現在同じ国に属しているとされているがゆえに、みなさんが話しているのは標準語。外国語を話すようには差別化せずに存在する全くの異言語。

2.沖縄地方の方言は平安時代のことばがそのまま残っていると聞いた。本当かな。

3.話し手が減っているという言語の今を知りたい。

4.中国政府が推し進めている言語政策。香港および広東省で話されている広東語。すでに本土の一部の公共機関や教育の中では地方言語は禁止されている。ここ数年しばしば訪れる香港。明らかに中国語表記の標識が増え(でもこれは日本も同じだけれど)、図書館の本が広東語から中国語(標準語)に入れ替えられたり、初等教育が中国語になり始めた、と聞く。広東語と中国語。両方ともわからない私が聞いてもまったく別の言語。これが、標準と方言という扱いで統制されていくのはどういうことなのか。

  日本が明治維新以降行ってきた言語政策がまだ地続きに行われていると思う。琉球諸島に対して行った言語政策。アジアの諸地域に対して行った言語政策。その人々の母語を奪い、別の言語を押し付けることで、来ている服を着せ変えるように生活を着せ変えようとした。明治維新政府は、自ら帝国の一員になるためにおこなった意識の刷新を、今度は服従させるために支配の原点として行ったのが言語政策だ。失うのはことばだけではない。そのことばの後ろにあった生活、習慣、風習、ものの考え方、人間、すべてを奪ってしまう。

さて、宮古は?

主催:NPO法人ジャパン・コンテンポラリーダンス・ネットワーク

平成30年度文化庁アーティスト・イン・レジデンス活動支援事業