Day5 by Tomoco

與那城美和さんに会う。

宮古島に生まれて宮古島に育った美和さんは、宮古島のことばの歌を歌っている。

美和さんは、ことばをひとつずつ丁寧に風に乗せるように歌う。

はじめに歌っていただいたのは、「豊年の歌」。

人頭税という恐ろしい法律のもとに苛酷な労働を強いられていた宮古のひとびとが豊作を願い歌った歌。「ゆうやなうれ」。ハーモニーの美しさ。

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この滞在の初日、スティーブがカポエラの歌の話をしてくれた。奴隷としてアフリカから南アメリカへと連れてこられた人々が、海を渡ってやってきた記憶を忘れないように、日々の生活の苦難を乗り越えるために、歌に物語を込めて歌っていたこと。

 

アーグ(歌)が生活と共にあって、そこに物語があって、忘れられていくものに命を吹き込む。

美和さんはひとつひとつの歌についてお話をしてくださり、そして丁寧に歌う。

むかし、島と島、海をはさんで歌う歌が風に乗って聴こえてきたという。

目の前にいる美和さんの歌も、風にのって遠くまで運ばれていく。

 

そして、美和さんが「雨乞いの歌」を歌うと、本当に雨が降り出した!

わおっ。

切れ目ない雨雲の下で、私たちは雨乞いの歌に合わせて「クイチャー」を教えてもらう。

そんなに難しくはない(?)ステップに、フェイはまったくの悪銭苦闘ぶり。本当にできない。私たちの踊りは、バラバラ。。。

あれ、雨やんじゃったよ!!

大笑いして終わりました。

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戦後、三線が一般的になり(それまではお金持ちしか持てない楽器だったという)、三線と共に歌われる歌が、今でも歌い継がれているという。歌の中には生きていることばがあった。宮古島にきて、「ことば」に感動する。すごいなぁ。

主催:NPO法人ジャパン・コンテンポラリーダンス・ネットワーク

平成30年度文化庁アーティスト・イン・レジデンス活動支援事業