香港 Day3:ディスカッションデー by Tomoco
モーニングセッション。V54に集合。
暖炉のあるコモンルームで。冷房つけましたけど。
(ところで2月でこの暑さ(半袖)ですが、暖炉使うことあったのかな、100年前は)
“Feedback from yesterday”と言って今日の一日が始まる。
私が昨日から引き継いだことは2つ。
ひとつは、昨日のブログに書いた「島をつくる」話。神の為した島と、人の為した島。神というのは、もちろん、海底火山の爆発や地殻変動でできた島のこと。塚原さんが続ける。「自然にできた島の形は面白い。その曲線、ギザギザに海の生き物たちが集まって自分の住みやすいところを見つける。」
宮古島の海で見た珊瑚を思い出す。珊瑚も小さい魚たちにとってひとつひとつが海の中の島のようなものかな。2016年JCDNの国際アーティスト・イン・レジデンスで沖縄本島北部の備瀬に行った。丘の上から備瀬の海を見下ろして、三線ブルースを唄うShinbowさんが言った「白く見える珊瑚は、全部死んだ珊瑚」。これもまたイメージがゆるやかにつながっている。
もうひとつは、昨日スティーブから聞いた“九龍皇帝”。今回のプレゼンテーションに「テキスト」をどう登場させるかを考えていると話していたところ、スティーブが思い出した香港のグラフィティ・アーティスト。アーティスト?!
彼は、自らを九龍の皇帝の子孫だとして、自分の家系についてを街のあらゆるところに書いた。筆をつかって、漢字で。多くはすでになくなってしまっているようだけれど、尖沙咀のフェリー乗り場の近くで見ることができた。
それが歴史的にもしくは科学的に根拠があるないではなくて、自分のルーツについて自分のことばで語ること。“Power of Word”と称された彼の作品の魅力は、筆の力強さだけではなく、自分のルーツにまつわる物語の強さではなかったかと考えてみる。
ディスカッションは3時間続き、Yes/Noの二択ではない疑問が次々に提示される。で、私たちは何を語ろうとするのか、それはまた明日への課題。
夜、テンプルストリートにあるバラックのご飯屋さんへ。ここ、香港で食べるご飯の中でもっとも香港ぽくて好きな場所。水曜日は競馬の日で、店員さんも注文そっちのけで競馬に夢中。「12番行け~~~~」ってめっちゃ叫んでます。ボさんとスティーブが一緒にやっているカンパニーのメンバーの2人も加わり、またまた食べすぎの夜。帰りには漢方スタンド(と勝手に呼んでる)に寄って、体を整える。香港に来てから眼の調子が良くなかったので、私は目が快適になる漢方をいただきました。
スティーブが車でV54まで送ってくれる。競馬で道がふさがっていたために、ハッピーバリー(高級住宅街)の上の方まで迂回。で、また、あ、ゆるりとつながる感覚。丘の上から見下ろすところ狭しと立ち並ぶ楊枝マンション。珊瑚に集まる青い魚たちが遠くに思い出されました。